日立建機
低燃費超大型油圧ショベル開発!
日立建機は、超大型油圧ショベルEX1900-6をモデルチェンジし、作業量を維持したまま燃料消費量を最大19%低減した「EX2000-7」を開発、2021年10月より発売する。
EX2000-7は超大型油圧ショベルの中でも比較的小さいクラス(運転質量193トン)で、特に燃費性能に対するニーズが高い中・小規模鉱山などでの需要が見込まれている。
EX2000-7は、操作パターンやフロントの姿勢条件に応じて油圧バルブ内部の作動油流量を制御するシステムを新たに開発、同社の超大型油圧ショベルに初めて採用した。
油圧ショベルは掘削した鉱物資源などをダンプトラックへ積み込んだ後、次の掘削に向けてバケット先端の位置決めを行うため、オペレータはフロント(ブーム、アーム、バケット)と車体旋回のそれぞれの動作の速度を操作レバーで微調整する。その際、従来の油圧回路では、油圧ポンプが供給する作動油のうち余剰となる分は作動油タンクに戻しており、エネルギー効率の面で改善の余地があった。
今回、作動油流量を制御するシステムを採用したことで、油圧ショベルが掘削・旋回・放土を繰り返す動作パターンやフロントへの負荷のかかり具合に応じて、フロントの各シリンダーや旋回モータにつながる作動油流量をそれぞれ個別に制御し、エネルギー効率を改善することで、燃料消費量を最大19%低減した。
また、電子レギュレータで油圧ポンプの吐出流量をきめ細かく制御。
オペレータによる操作レバーの操作量の調整や機械にかかる負荷の変化に合わせて、油圧ポンプの吐出流量を個別にきめ細かく制御することで、燃料消費量の低減に寄与する。
さらに、中・小型の油圧ショベルに搭載している3つの作業モード選択機能を採用。
現場の状況や作業内容に応じて「HPモード」「PWRモード」「ECOモード」に切り替えることができる。
HP(ハイパワー)モードは硬い岩盤の掘削など、重作業に最適。PWR(パワー)モードは、通常時に選択する作業モードで、HPモードより作業量を1割程度抑え、燃料消費量を低減する。また、 ECO(エコノミー)モードは、負荷の少ない作業時に選択。PWRモードより2割程度作業量を抑え、燃料消費量をさらに低減する。
上記機能の採用により、エネルギー効率を改善することで、作業量を維持したままエンジンサイズを最適化した。その結果、前モデルであるEX1900-6に比べ、燃料消費量を最大19%低減し、CO2排出量を1台あたり年間460トン抑制した。
一方、EX2000-7は耐久性や信頼性、メンテナンス性を向上。
フロント構造物のブームとアームの接合部分および車体フレームを、超大型油圧ショベルの上位クラスと同じ構造した。
ブームとアームの接合部分は、250トン以上の超大型油圧ショベル同様、接合ピンを2本に分割して大幅に軽量化し、強度も向上した。
これにより、点検・メンテナンスにおいてピンを交換する際の安全性や作業効率が向上し、ライフサイクルコストの低減に寄与するほか、また、車体フレームは、従来モデルの稼働データから負荷条件を分析して、さらなる改善を進めたことで作業中の負荷を分散させ、耐久性の向上を図っている。
このほか、ファンを適切に制御するオイルクーラーとラジエータにアップグレード。
機械の周囲温度とクーラント(エンジン冷却水)の水温に応じて、ラジエータのファンの回転数も制御する。
これにより、油圧機器のシールの熱による劣化や、内部の部品の熱膨張による亀裂や焼きつきを予防し、油圧ポンプ、シリンダー、モータの信頼性を向上させるとともに、エネルギー効率も改善し、燃料消費量の低減にも貢献する。
EX-7シリーズは、IoTとAIを活用し、鉱山現場の課題解決に貢献する「ConSite® Mine」(2021年中に提供開始予定)を適用することで、機械のダウンタイムの抑制と安定稼働の維持をめざすほか、さらに、2021年度から実証実験を開始する超大型油圧ショベルの遠隔操作や運転支援システム、自律運転機能の後付にも対応しており、将来的にはダンプトラック自律走行システム(Autonomous Haulage System:AHS)との連携で、鉱山現場の自律型オペレーションによる高い安全性と生産性の両立を図っていく。
価格は見積対応。
■詳細はHP参照 https://www.hitachicm.com/global/jp/
EX2000-7は超大型油圧ショベルの中でも比較的小さいクラス(運転質量193トン)で、特に燃費性能に対するニーズが高い中・小規模鉱山などでの需要が見込まれている。
EX2000-7は、操作パターンやフロントの姿勢条件に応じて油圧バルブ内部の作動油流量を制御するシステムを新たに開発、同社の超大型油圧ショベルに初めて採用した。
油圧ショベルは掘削した鉱物資源などをダンプトラックへ積み込んだ後、次の掘削に向けてバケット先端の位置決めを行うため、オペレータはフロント(ブーム、アーム、バケット)と車体旋回のそれぞれの動作の速度を操作レバーで微調整する。その際、従来の油圧回路では、油圧ポンプが供給する作動油のうち余剰となる分は作動油タンクに戻しており、エネルギー効率の面で改善の余地があった。
今回、作動油流量を制御するシステムを採用したことで、油圧ショベルが掘削・旋回・放土を繰り返す動作パターンやフロントへの負荷のかかり具合に応じて、フロントの各シリンダーや旋回モータにつながる作動油流量をそれぞれ個別に制御し、エネルギー効率を改善することで、燃料消費量を最大19%低減した。
また、電子レギュレータで油圧ポンプの吐出流量をきめ細かく制御。
オペレータによる操作レバーの操作量の調整や機械にかかる負荷の変化に合わせて、油圧ポンプの吐出流量を個別にきめ細かく制御することで、燃料消費量の低減に寄与する。
さらに、中・小型の油圧ショベルに搭載している3つの作業モード選択機能を採用。
現場の状況や作業内容に応じて「HPモード」「PWRモード」「ECOモード」に切り替えることができる。
HP(ハイパワー)モードは硬い岩盤の掘削など、重作業に最適。PWR(パワー)モードは、通常時に選択する作業モードで、HPモードより作業量を1割程度抑え、燃料消費量を低減する。また、 ECO(エコノミー)モードは、負荷の少ない作業時に選択。PWRモードより2割程度作業量を抑え、燃料消費量をさらに低減する。
上記機能の採用により、エネルギー効率を改善することで、作業量を維持したままエンジンサイズを最適化した。その結果、前モデルであるEX1900-6に比べ、燃料消費量を最大19%低減し、CO2排出量を1台あたり年間460トン抑制した。
一方、EX2000-7は耐久性や信頼性、メンテナンス性を向上。
フロント構造物のブームとアームの接合部分および車体フレームを、超大型油圧ショベルの上位クラスと同じ構造した。
ブームとアームの接合部分は、250トン以上の超大型油圧ショベル同様、接合ピンを2本に分割して大幅に軽量化し、強度も向上した。
これにより、点検・メンテナンスにおいてピンを交換する際の安全性や作業効率が向上し、ライフサイクルコストの低減に寄与するほか、また、車体フレームは、従来モデルの稼働データから負荷条件を分析して、さらなる改善を進めたことで作業中の負荷を分散させ、耐久性の向上を図っている。
このほか、ファンを適切に制御するオイルクーラーとラジエータにアップグレード。
機械の周囲温度とクーラント(エンジン冷却水)の水温に応じて、ラジエータのファンの回転数も制御する。
これにより、油圧機器のシールの熱による劣化や、内部の部品の熱膨張による亀裂や焼きつきを予防し、油圧ポンプ、シリンダー、モータの信頼性を向上させるとともに、エネルギー効率も改善し、燃料消費量の低減にも貢献する。
EX-7シリーズは、IoTとAIを活用し、鉱山現場の課題解決に貢献する「ConSite® Mine」(2021年中に提供開始予定)を適用することで、機械のダウンタイムの抑制と安定稼働の維持をめざすほか、さらに、2021年度から実証実験を開始する超大型油圧ショベルの遠隔操作や運転支援システム、自律運転機能の後付にも対応しており、将来的にはダンプトラック自律走行システム(Autonomous Haulage System:AHS)との連携で、鉱山現場の自律型オペレーションによる高い安全性と生産性の両立を図っていく。
価格は見積対応。
■詳細はHP参照 https://www.hitachicm.com/global/jp/