川崎重工は、ロボットを用いた移動式自動PCR検査システムによる検査サービスを開始する。

同社は、株式会社メディカロイド及びシスメックス株式会社とともに、新型コロナウイルス感染拡大の初期から、医療従事者を感染リスクから守ることを目的としてロボットによる自動PCR検査システムの開発に取り組んでいる。
提供するサービスは、感染リスクがともなう工程をロボットで無人化／自動化し、医療従事者の安全を守るとともに、検体受付から病院との連携による検査結果通知までを短時間(80分以内)で実施する。

また、検査システムを40フィートコンテナにパッケージ化(1コンテナ当たりの処理能力：2,000検体/16時間)できるため、多くの人が集まる場所に簡単に移動できるほか、台数を増減することにより、検査所要数に応じた柔軟な対応を可能にする。

さらに、汎用ロボットを利用しているため工程変更が容易なことから、インフルエンザなどの各種の感染症にも応用することができる。

同社は、国際的な人の往来が減少し大きな影響を受けている航空業界の需要回復に向け、国際空港での搭乗前検査への導入を目指していく。
さらに駅やスポーツ・大規模イベントなどの会場に設置することで、人々の往来回復、行動制限をなくすことに寄与し、経済活動の再開・復興に貢献していく。

■移動式自動PCR検査システムの特長
(1)既定のPCR検査、即ち世界で既に認知されている方法での時間短縮(80分以内での検査実現)。
(2)ロボットによる無人化/自動化により、医師/医療従事者の負担軽減。
(3)遠隔操作により安全性を確保しつつ運用を簡易化／省人化。
(4)厚生労働省・医師会の要請に沿った形で量産化対応。
(5)省スペース対応(検査システムは40フィートコンテナに収まり、移動も可能)。

■川崎重工業　https://www.khi.co.jp/