三菱マテリアル
ベトナムMHT社へ出資!
三菱マテリアルは、ベトナムを主な拠点としてタングステン事業等を展開するMasan High-Tech Materials Corporation(MHT 社)と、同社が行う第三者割当増資の引受(出資)についての最終契約書を締結した。
出資額は90百万US$(約95億円)、現時点では2020年11月までに出資を完了する予定で、出資後の三菱マテリアルの株式持分比率は10%となる予定。

MHT社は、ベトナムの生産設備とともに、2020年6月に買収したドイツのH.C.Starck GmbHのタングステン事業が有するドイツ、カナダ、中国の生産設備およびリサイクル設備を活用した競争力の高いタングステン事業の展開を進めている。
三菱マテリアルはMHT社への出資を通じ、MHT社との長期的な戦略提携関係を構築することで、MHT社グループのグローバル拠点を活用したタングステンリサイクル事業における共同事業の立ち上げ、高品質タングステン粉末製造に関する技術提携等を始めとしたタングステン中流域事業での協業について検討を進めていく。
また、MHT 社は世界有数のタングステン埋蔵量を誇るヌイファオ鉱山(ベトナム、タイグエン省)の権益および鉱石から高付加価値タングステン化合物への製錬能力を有しており、超硬工具の原料であるタングステンの安定調達を図っていく。

三菱マテリアルグループは、“人と社会と地球のために”という企業理念のもと「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、持続可能な社会に貢献するリーディングカンパニー」となることをビジョンとしている。
同社は今後も、非鉄金属素材および付加価値の高い製品の提供を通じて、豊かな社会の構築に貢献していくほか、また、2020年3月に発表した2020年度から2022年度を対象期間とする中期経営戦略では、超硬リサイクルや高機能粉末といったタングステンに関する事業を成長の柱の一つとしており、MHT社との協業検討を含む諸施策の実施により、これらの事業の拡大を加速していく。

■MHT社概要
●会社名
Masan High-Tech Materials Corporation(マサン・ハイテック・マテリアルズ・コーポレーション、旧社名 Masan Resources Corporation)
●所在地
ベトナム ホーチミン主な事業タングステンの製錬、粉末製造ならびにタングステンおよびその他鉱石のリサイクル
●CEO
Craig Richard Bradshaw氏
●資本金
9兆8,924億VDN(約450億円)
●売上高
2019年4兆7,061億VDN(約214億円)(2019年度実績、内、タングステン事業 2兆8,981億VDN(約132億円))
●生産量
2019年タングステン生産量 6,073トン(三酸化タングステン換算)
●設立
2010年4月
●上場市場
ベトナム UPCoM市場(銘柄コード:MSR)
●URL
https://masangroup.com/masanresources/

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