新明和工業は、2020年11月30日(月)～12月2日(水)の間、日本気象株式会社および神戸大学と共同で、固定翼型無人航空機 "XU-S（Experimental Unmanned / Utility aircraft by ShinMaywa）" を使用した環境観測試験を兵庫県淡路市生穂新島において実施した。

試験は兵庫県の委託事業「令和2年度ドローン先行的利活用業務(官民連携分野)」の一環で、無人航空機(ドローン)を用い、上空の大気汚染物質等の分布を測定するもので、日本気象株式会社は測定器の較正・運用、神戸大学は取得データの解析を担当し、新明和工業は無人航空機への測定器搭載および実証試験での運用を担当した。

実証試験においては、オゾン濃度測定器、PM2.5濃度測定器および気象センサーを搭載した無人航空機を、時間帯を変え地上から上空約500mまで飛行させ、大気汚染物質の濃度および気温・湿度などの鉛直分布(高度別のデータ)を取得した。
今後、取得データを解析し、大気汚染の立体構造の日内変動を把握することで、高精度な予報が可能になると期待が寄せられている。
新明和工業では、同試験の成功を皮切りに、今後も観測・監視・通信などの幅広い分野での無人航空機の利活用を目指していく。

固定翼型無人航空機の"XU-S" は、排気ガスを生じないLiPo(リチウムイオンポリマー)電池を動力源とするため、大気汚染物質等の測定結果への影響を最小限に抑えられる。
また、長時間滞空能力を有するため、広範囲かつ幅広い高度領域の観測飛行が可能。

■実験に用いた固定翼型無人飛行機"XU-S"の概要
サイズ：全長2.5ｍ、全幅6.0ｍ、全高 0.4ｍ
自重(電池含む)：13kg
主な材料：炭素繊維強化プラスチック(CFRP)
操縦系統：無線操縦系統、自律操縦系統
推進系統：電動・プロペラ・双発

※詳細はこちら
https://www.shinmaywa.co.jp/aircraft/index.html