牧野フライス製作所は、5軸制御横形マシニングセンタ「a800Z」を発売した。

デジタル社会の到来に伴い、半導体/電子機器関連産業の拡大が続いている。
同機は市場ニーズの技術革新と製品ライフサイクル短縮に応え、生産性の追求と経済性/環境への配慮など、独自の高機能を多数装備している。

「a800Z」は、軽量且つ高剛性なテーブル構造を採用。重心を傾斜軸に近づけることで、軸動作に伴うイナーシャ(慣性)を徹底的に低減し、無駄のない高速動作を実現した。
5軸加工機では犠牲になりがちな加工能力を、堅牢な機械構造と高剛性なB/C軸テーブルを用いることで4軸横形マシニングセンタ同等以上の切削能力を実現するなど、生産性向上を追求した。

また、 加工場所の内壁をステンレス化と垂直な形にすることで、クーラントやエアなどに頼ることなく排出する“切り屑溜まりゼロ”を追求。加えて、細かな切り屑が溜まりやすいタンク内の攪拌やコンベアの設置により、クーラントのメンテナンス負担を軽減するなど、エネルギーの削減はじめ、経済性や環境にも配慮している。
このほか、 加工内容やボリュームの変化に対応可能な拡張性を備えた機械設計により、主軸やツールマガジン等の仕様/機能を再構築可能にするなど、多様な市場ニーズに踏み込んだカスタマイズ性を兼ね備えるなど、経済性も追及している。

販売価格は、国内定価85,000,000円(税別)。 出荷開始は2021年9月。
同社は年間60台の販売を見込んでいる。