イグス
センサー付き3Dプリント部品開発!
イグスは、このほど寿命や摩耗状況が確認可能なインテリジェンス機能を備えた3Dプリント部品を開発した。
同社は、耐摩耗性部品の3Dプリントサービスを提供しているが、センサーを部品に直接プリントすることにより、短納期と低コストを実現するだけでなく、インダストリー4.0に対応した予知保全機能を少量生産の特殊パーツでも利用できる新たなセンサー付き3Dプリント部品を開発した。

イグスは2016年からエナジーチェーン、すべり軸受、リニアガイド用のインテリジェントな耐摩耗性部品を製造。当初すべり軸受は、イグス独自開発のイグリデュールI3材質を使用してレーザー焼結法で製造し、その後、第2の加工ステップでインテリジェント機能が付加されていた。
しかし、この場合、第2の工程が各部品固有の設計になるため、インテリジェントな特殊部品の少量生産は複雑でコスト高となっていた。
イグスが新たに開発したセンサー付き3Dプリント部品は、積層造形とインダストリー4.0の2つのテーマを1つの生産工程で組み合わせる技術。複数材質による3Dプリント(マルチマテリアルプリント) により、センサーを積層造形のトライボ部品にプリントする。
これにより、コストを削減しつつ、特殊部品の予知保全を可能にした。
センサー付き3Dプリント部品は、故障発生の前に交換時期を知らせるほか、また、過負荷を検出すると機械や装置を即座に停止させ、軸受やシステム全体へのさらなる損傷を防止する。

センサー層は、部品の荷重がかかる箇所に付加され、センサーを内蔵した耐摩耗性部品は、イグリデュールI150またはイグリデュールI180のフィラメント、および各フィラメントと相性の良い特別開発された導電性3Dプリント材質を使用して、マルチマテリアルプリントにより製造されている。

現時点では、2種類のアプリケーションが可能。
導電性材質を摩耗対象となる層の間に埋め込むことで、負荷が変わると電気抵抗も変化し、過負荷が起こると警告を発信する。
また、導電性トラックを摺動面に埋め込んだ場合は、抵抗値の変化を介して摩耗を測定する。

※イグスURL https://www.igus.co.jp/

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