日立ハイテクは、中国向けに日立自動分析装置「3500｣完成品の生産を中国で開始する。
同社は、2018年から小型生化学自動分析装置｢3110｣を現地生産してきたが、今回、新たに｢3500｣を加えることで、市場規模がより大きな中型生化学自動分析市場の需要拡大に対応する。

中国は、医療保険などの医療制度に関する改革、高齢化の進展、さらに国民の健康管理意識が高まるなど、医療機器･装置市場は成長が予測されている。
日立ハイテクグループは、中国の体外診断(IDV)市場での事業拡大をめざし、バイオ･メディカルシステム事業における中国での製造･販売･サービス体制の強化を図ってきた。
2013年、医用分析装置などのユニット･消耗品の生産を行うHitachi lnstrument(Suzhou),Ltd.(HIS)に新建屋を竣工し、生産能力を強化してきた。また、2016年には中国でのIVD検査機器･試薬販売およびサービス事業の合弁会社としてHitachi High-TechDiagnostics(Shanghai)Co.,Ltd.を設立し、中国試薬会社との連携を視野に入れつつ、ワンストップでのトータルソリューションを中国全土で展開してきた。
そして、2018年には小型の｢3110｣の現地生産を開始し､コスト競争力の強化を図るとともに、中国市場の二－ズに対応した製品を提供してきた。

今回、日立ハイテクグループのバイオ･メディカルシステム事業では、中国市場でのさらなる競争力強化をめざし、HISで中国市場向け中型生化学自動分析装置である｢3500｣の完成品を現地生産する。
｢3500｣は、1台で生化学検査･免疫化学検査･血液凝固検査の3種類の同時検査への対応が可能な自動分析装置で、現地生産することで、中国の市場、試薬会社､個客ニーズに迅速に対応した製品の生産が可能になるとともに、中国市場で競争力のある高品質な製品の提供が可能となる。

日立ハイテクグループは、中国での開発･製造の拡大を推進し、中国市場におけるIVD事業のソリューション提供力を一層強化することで人々の健康で安全･安心な暮らしに貢献し、社会･環境価値の剔出に取り組んでいく。