川崎重工業、ヤンマーパワーテクノロジー、ジャパンエンジンコーポレーション3社は、純国産エンジンメーカーとしての技術を結集するコンソーシアムを結成し、外航・内航⼤型船向けに世界に先駆け舶⽤⽔素燃料エンジンを共同開発することに合意した。

温室効果ガス削減の動きが加速する中、舶⽤エンジンにおいても各種代替燃料への転換が想定されており、同コンソーシアムは、発電やモビリティーなどの各産業界においてサプライチェーンの世界的な拡⼤が期待され、温室効果ガス排出ゼロの達成が可能な⽔素燃料に着目した。
3社は、基礎燃焼解析や素材、シール技術開発、船級規則対応などの共通技術要素で連携を図り、各社が2025年頃の舶⽤⽔素燃料エンジンの市場投⼊を目指す。
また、川崎重工が中速4サイクルエンジン、ヤンマーパワーテクノロジーが中・高速4サイクルエンジン、ジャパンエンジンコーポレーションが低速2サイクルエンジンの開発に取り組むことで、船舶⽤主機・補機や発電⽤など、様々な⽤途に対応可能なラインナップを同時並⾏で完成させる。
さらに船舶⽤⽔素燃料貯蔵・供給装置を加え、⽔素燃料推進システムを備えたシステムインテグレーションを実現する。

同コンソーシアムは、各社固有技術を搭載した自社開発エンジンがベースの舶⽤⽔素燃料エンジンを世界に先駆け共同開発・市場投⼊することで、日本の造船業における⽔素燃料船の早期建造に貢献するとともに、将来的な⽔素燃料船の普及拡⼤を通し、日本海事産業の活性化と持続可能な社会の実現を目指していく。