THKは、従来のクロスローラーガイドにケージずれ防止機構を採用したクロスローラーガイド「VRG形」の受注を5月26日より開始した。

クロスローラーガイド「VRG形」は、精密ローラーを交互に直交させて組み込んだケージが、90°V溝転動面を有限ストロークで移動することで、高精度かつ軽快なスライド運動が得られる直線案内。
ケージずれの発生を防止する独自のラック&ピニオン機構採用により、軽く滑らかな動きに安定性という利点が加わった。

転動体の循環がない有限ストロークタイプのクロスローラーガイドは、装置の駆動による振動や慣性力、衝撃などによってケージずれが発生することがある。ケージずれは摺動抵抗やストローク量に大幅な変化をもたらすほか、場合によっては装置の故障原因にもなり得る。
ケージずれ防止機構を有した「VRG形」は、クロスローラーガイド特有のケージずれの発生を抑えると同時に、滑らかで安定した連続動作が可能となり、装置の長寿命化にも貢献する。

「VRG形」は、半導体製造装置、電子部品の製造装置や光学式の測定器等での使用に最適で、従来のOA機器および周辺機器といったニーズ以外にも使用用途の拡大が見込まれる。

☆「VRG形」特長
(1)ケージずれの発生を防止するラック&ピニオン機構。
THK独自のラック&ピニオン機構の採用によりケージずれの発生を防止し、安定した動作を実現する。

(2)軽く滑らかな動き。
精密ローラーを交互に直交させて組み込んだケージが、90°V溝転動面を有限ストローク(転動体の循環がない動き)で移動することにより、軽く滑らかに動き、微小送りが求められる箇所での使用に適している。

(3)高剛性で長寿命。
2列平行に「VRG形」を組付けることで4方向からの荷重を受けることができる。
組付け時には、すきま調整ボルトでローラーに予圧が与えられるため、高剛性の直動案内として使用できる。
また、ケージに成形されたローラーポケット(油だまり)はローラーと面接触するため、潤滑油の保持が良く、金属同士の摩耗が少なく長寿命を実現する。

(4)既存製品「VR形」と互換性のある取付寸法
取付寸法は既存製品のクロスローラーガイド「VR形」と同一。

製品の詳細は↓　https://www.thk.com/?q=jp/node/6682