住友電気工業
切削工具製品価格改定
住友電気工業は、ハードメタル事業の切削工具製品を2022年7月1日受注分から価格改定する。

同社を取り巻く事業環境は、新型コロナウイルスや政治的・地政学リスクの長期化に加え、半導体等の部品不足、資材価格高騰、コンテナ不足や港湾混雑による物流費の上昇など憂慮材料が継続しており、今後も不透明な展開が続くものと予想される。
とくに切削工具製品については、主原料のタングステンの生産量の80%以上を中国に依存しているが、中国国内や欧米諸国での需要回復に加え、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う供給不安などを背景に、国際相場の指標となるタングステン中間原料 APT(パラタングステン酸アンモニウム)の原料価格が、前年同時期から3割以上、上昇している。加えてコバルトも、電気自動車(EV)の普及に伴う電池材料としての需要の急拡大のほか、物流混乱や生産コスト上昇の影響を受けての国際相場での上昇傾向が続いており、現在の原料価格は前年同時期の約2倍と大幅に高騰している。
こうした事業環境の中、同社は、製造・物流・営業・管理部門の合理化など、コスト低減に尽力してきたが、同社の企業努力で解決することは難しく、切削工具製品においても現行価格を維持することは困難な状況にあることから、価格改定を実施することに至った。

◇対象製品と価格改定率は下記の通り。



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