三菱電機
トルコで新工場建設し、空調機の生産体制強化
三菱電機株は、トルコの空調機生産拠点であるMitsubishi Electric Turkey Klima Sistemleri Üretim Anonim Şirketi(三菱電機エア・コンディショニング・システムズ・マニュファクチャリング・トルコ:MACT)において、ヒートポンプ式暖房・給湯機 Air To Water (エア・トゥ・ウォーター)とルームエアコンの事業拡大に向け、約130億円を投資して新工場を建設し、生産体制を強化する。
目的は、欧州およびトルコにおけるAir To Waterとルームエアコンの需要増加に対応する。
三菱電機は、2025年度を目標とした中期経営計画において、空調冷熱システム事業を重点成長事業の一つと定め、グローバルでの事業拡大に取り組んでいる。そしてとくに欧州市場を成長戦略の重要地域と位置付けている。その背景には脱炭素政策により、暖房・給湯用の熱源が化石燃料使用のボイラーからヒートポンプへと置換えが活発化しており、Air To Water市場が急速に拡大している。
また、気候変動影響により、ルームエアコンは、贅沢品から必需品へと志向が変化しており需要拡大が見込まれる。
同社は、成長市場である欧州およびトルコにおける安定した製品供給を目ざし、2016年のMACT設立以来、継続的な投資を実施しており、2021年の約20億円の投資に加え、今回さらに約130億円を追加投資して新たに工場を建設し、Air To Waterとルームエアコンの生産能力を増強する。
具体的には、Air To Water 2022年度年間20万台(予定)から30万台へ増強するほか、ルームエアコン2022年度年間80万台(予定)から 110万台へ増強する。
生産開始は、2024年2月を予定。
また、省エネ・環境対策として、加熱装置等の熱源の断熱強化・排気リサイクル、自然エネルギーの有効活用等によるCO₂排出を削減する。
■MACTの概要(2022年4月末時点)
社名:Mitsubishi Electric Turkey Klima Sistemleri Üretim Anonim Şirketi
(三菱電機エア・コンディショニング・システムズ・マニュファクチャリング・トルコ)
社長:野々上 誠吾
所在地:トルコ共和国(マニサ県 マニサ工業団地)
資本金:571.3 百万トルコリラ(約 51億円、三菱電機100%出資)
敷地面積:約60,000㎡(工場建屋1棟、延べ床面積40,000㎡)
事業内容:Air To Water、ルームエアコンの開発・生産
人員:約630名