岡本工作機械製作所
平面研削盤PSG-6B形「機械遺産」認定
総合砥粒加工機メーカーの岡本工作機械製作所が開発・製造した精密平面研削盤「PSG-6B」形1号機が、2022年度日本機械学会「機械遺産」第114号に認定された。
同機は現在、岡本工作機械製作所・安中工場内(群馬県安中市)に所蔵されている。

平面研削盤「PSG-6B」形は、1953(昭和28)年に製造され、日本の高度経済成長期の機械工業の発展を、1/1000㎜台の精密加工を実現する確かな精度で支えた歴史的工作機械。テーブルの駆動装置に油圧シリンダを採用するなど、現在普及している平面研削盤の基本構造を画した最初の平面研削盤として、日本のモノづくり発展に貢献した。

■日本機械学会総評(日本機械学会資料)
平面研削盤は、円筒研削盤とともに、機械部品加工の最終工程を担う重要な工作機械のひとつである。岡本工作機械製作所製の横軸角テーブル平面研削盤PSG-6型にはプロトタイプと、それに砥石軸の上下マイクロフィード装置を取り付けたPSG-6B型、前後上下自動切込み装置を付けたPSG-6C型がある。本機は、1953(昭和28)年に製作されたPSG-6B型の1号機(機番NO.301)である。テーブル駆動装置に自社開発の油圧ポンプ・油圧シリンダを採用し、砥石軸は4個の超精密ボールベアリングで支え、これにより0.001㎜の砥石軸の送りを可能にしている。テーブルを油圧駆動するという現在の平面研削盤の基本構造を画した最初の機械で、平面研削盤の世界トップメーカーとなった同社の原点と言える。日本の高度経済成長期の機械工業の発展を、1/1,000㎜台の精密加工を実現するという確かな精度で支えた歴史的工作機械である。
☆日本機械学会ホームページ
https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/heritage_114_jp.html
■主要スペック
◇チャックサイズ(左右×前後):590×200㎜
◇といしサイズ(外径×幅×内径):φ205×19×φ50.8㎜
◇上下最小切込み量:0.001㎜
◇機械サイズ(間口×奥行):2,200×1,078㎜
◇機械質量:1,300㎏


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