住友重機械工業
鉄鋼曲面を吸着走行する新型ロボット機構開発
住友重機械工業は、鉄鋼曲面を吸着走行する新型ロボット機構の開発に成功した。
この開発は、2018年度から開始した「チャレンジ制度」(※1)に基づき、技術研究所で「重工製造現場向け作業ロボットの開発」に取り組んだ成果による。

船舶やプラント設備等の大型鉄鋼構造物の製造・保守の現場では、磁力で構造物表面や壁面に吸着して移動する車輪型ロボットが使用されているが、従来のロボットは平面上の走行に限定されていた。
今回、2つの回転軸によって回動可能な磁石を内蔵した中空の球状車輪を新たに考案し、従来のロボットでは困難だった鉄鋼曲面の吸着走行を容易に行えるロボット機構の開発に成功した。
開発したロボットは「曲面形状をした壁面の走行」「壁面への着脱」「壁と天井など2つの面がなす隅部の乗り越え」などの動作を、複雑な制御を必要とせずに実現できる。これまで人手に頼らざるを得なかった曲面上での溶接作業などでの活用が期待されている。

大型の鉄鋼構造物の製造現場では、高度な技能が必要な曲面上の作業や高所作業など、自動化が困難な作業が数多く存在する。今回の開発成果より、作業者の負担が軽減され、より安全でスマートな次世代の重工製造現場の実現を目ざしていく。

同ロボット機構は、同社HPで動画も配信している。
■住友重機械工業URL↓
https://www.shi.co.jp/index.html
(※資料提供:住友重機械工業)



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