SEMIジャパン
300㎜半導体ファブ生産能力、2025年に新記録更新へ
SEMI(米国カリフォルニア州)は10月11日(米国時間)、最新の300㎜ Fab Outlookレポートにおいて、世界の300㎜半導体ファブの生産能力が2022年から2025年にかけて10%の年平均成長率(CAGR)で成長し、過去最高の月産920万枚に到達する予測を発表した。
車載半導体の旺盛な需要と複数の地域での新たな政府投資および産業支援が成長の大きな要因を担っている。
GlobalFoundries、Intel、Micron、Samsung、SkyWater Technology、TSMC、Texas Instruments等が発表した新規ファブが2024年あるいは2025年に立ち上がり、半導体需要の増加に対応する。

SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha(アジット・マノチャ)氏によれば、「一部のチップは供給不足が緩和したが、それ以外はタイトな状態が続いており、半導体業界は300㎜ファブの生産能力を拡大して、幅広い新興アプリケーションの長期的需要を満たすための基盤を構築している。SEMIは現時点で2022年から2025年にかけて、67件の新規300㎜ファブあるいは大規模なライン増設を捕捉している」と指摘する。



地域別投資では、中国が国内チップ産業への政府投資の増加などにより、300㎜ファブの世界シェアが2021年の19%から2025年には23%に拡大し、月産230万枚に達すると予測されている。これにより中国は300㎜ファブ生産能力で世界トップの韓国に迫り、来年には現在2位の台湾を追い抜くことが予想される。
一方、同期間において台湾の生産能力シェアは1%減の21%に、韓国のシェアも1%減の24%になると予測される。
日本の300㎜ファブ生産能力の世界シェアは他地域との競争激化により2021年の15%から2025年には12%に低下する見通し。

また、南北アメリカの300㎜ファブ生産能力の世界シェアは、CHIPS法の資金援助もあり、2021年の8%から2025年には9%に上昇すると予測される。
同期間中、欧州/中東は欧州CHIPS法の資金援助により、生産能力シェアが6%から7%に上昇すると予測される。東南アジアの生産能力シェアは5%を維持すると予測される。

さらに、300㎜ Fab Outlook to 2025では、2021年から2025年にかけて製品別の生産能力増加率を、パワー関連の生産能力のCAGRが39%と最も高く、アナログが37%、ファウンドリが14%、オプトが7%、メモリが5%と続くことを示している。

SEMI 300㎜ Fab Outlook to 2025の最新版には操業中及び計画中の356のファブを収録している。
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※資料提供:SEMI Japan

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