ケ日立建機
播州工場をグローバル再生事業のマザー工場として強化
日立建機は、グローバル再生事業の拡充・発展を目的に、土浦工場(茨城県土浦市)および常陸那珂工場(茨城県ひたちなか市)に分散していた再生工場を、2024年度から播州工場(兵庫県加古郡)に集約・統合し、部品再生および車体再製造事業の拡大と効率化を図る。
再生事業の集約により、現在2工場にある再生工場の施設・スペースを利活用し、新車・コンポーネントのさらなる生産能力増強を図る。

播州工場は旧KCM株式会社時代から、超大型からコンパクトまで、ホイールローダの生産・開発拠点として、米州市場をはじめ世界各地に製品やコンポーネントを供給してきた。
2018年に発表した国内拠点の大幅な事業構造改革では、製品サイズごとに開発拠点と生産設備を集約し、コンポーネントを市況に応じて国内外へ最適にアロケーションする方針の下で、播州工場はコンパクト製品の主要部品生産拠点として、これまで順次、機能移転を進めてきた。
一方、土浦工場は中・大型の油圧ショベルの開発・生産拠点として、常陸那珂工場はマイニング製品の主要部品の生産拠点として、それぞれ機能の再編や生産能力の向上を進めてきたが、建設機械・マイニング製品のグローバルな需要増に対応するためには、さらなる生産効率の向上が課題となりつつある。
日立建機グループでは、サーキュラー・エコノミー(※1)の実現に貢献する取り組みを強化しており、特に日本をはじめオーストラリア、アフリカなど世界各地における部品再生事業では、建設機械やマイニング製品を使用する現地で使用済み部品の再生をし、再利用を積極的に推進して、新たな部品生産・利用に比べて大幅なCO₂の削減を実現している。
また、最近では国内外で大型のマイニング製品から中型の油圧ショベルまで、中古機を再生し、新車同等の機能を保証して再製造機として販売するなど、CO₂削減のために最先端の施策にも取り組んでいる。

2022年3月から本格的に独自展開を開始した米州においても、再生事業の強化を検討しており、今後はグローバルでの部品ならびに中古車の再生事業の連携は必須と考え、今回、播州工場に再生事業を一元して集約することで、再生事業の拡大と効率化をめざし、海外の再生拠点との連携を強化してグローバル再生事業のマザー工場として、さまざまな取り組みを進めていく計画。今後、土浦工場および常陸那珂工場では、再生工場跡地を活用し、マイニング・コンストラクションの新車・コンポーネントの生産効率の向上を図り、能力増強を検討していく。

■用語解説
◆(※1)サーキュラー・エコノミー
資源循環や環境保護を目的としたリユース・エコノミーにとどまらず、経済発展性も加味した社会システム像のこと。

(※資料提供:日立建機)

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