神戸製鋼所
日産自動車量産車へKobenable Steel採用
日産自動車と神戸製鋼所は、2023年1月以降、神戸製鋼が商品化した高炉工程におけるCO₂排出量を大幅に削減した低CO₂高炉鋼材である「Kobenable Steel」(※1)と、グリーンアルミニウム原料を用いたアルミ板材を、日産車へ順次適用していくことを発表した。「Kobenable Steel」の量産車への採用は初となる。

日産は、2050年までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルの実現を目指している。
車両重量の約60%は鉄部品、約10%はアルミ部品によって構成されていることから、グリーンスチールやグリーンアルミニウムの採用は、ライフサイクルの一部である部品製造時のCO₂排出量を削減していく上で、大変有効な取り組みとなる。

両社は、従来製品と同等の高品質を実現しながら、製造時のCO₂排出量を大幅に削減することを可能とした神戸製鋼の低CO₂高炉鋼材「Kobenable Steel」と、グリーンアルミニウム原料を用いたアルミ板材を日産車に適用することを決定した。
今回、適用される低CO₂高炉鋼材は、製造時のCO₂排出量をマスバランス方式により100%削減した「Kobenable Premier」で、具体的な使用量については、今後協議して決定する予定。

また、神戸製鋼が日産向けのアルミ板材を製造するために購入するグリーンアルミニウム原料は、太陽光で発電した電力のみを使用して電解精錬することにより、アルミニウム地金製造時のCO₂排出量を約50%削減している。
日産車へ適用する神戸製鋼のアルミ板はグリーンアルミニウム原料を使用し、あわせて日産の製造現場で発生したリサイクル原料も活用することで、製造時のCO₂排出量をさらに削減する。

■用語の解説
※1:「国内初 低CO₂高炉鋼材“Kobenable Steel”の商品化について」(2022年5月17日)
神戸製鋼が保有するミドレックス技術(天然ガスを使った還元鉄製鉄法。高炉法に比べ、製鉄工程でのCO₂排出量を20~40%抑制できることなどが特長)を用いて製造したHBI(熱間成形還元鉄)を加古川の高炉に多量に装入することで、高炉工程におけるCO₂排出量を大幅に削減している。
詳細は↓
https://www.kobelco.co.jp/releases/1210184_15541.html
(※資料提供:神戸製鋼所)


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