三菱マテリアル
2023年 小野社長年頭のあいさつ
三菱マテリアルは1月4日、小野直樹社長がグループ関係者に2023年の指針を述べた。

小野社長は、昨年のサッカーワールドカップを例に掲げ、同社グループが2023年に目指すべき勝負の勝ち負けの“勝ち”と、価値観の“価値”について以下のように述べた。

「“人と社会と地球のために”を企業理念に掲げる当社グループは、企業理念体系の中で“私たちが大事にすべきもの”を価値観として定めています。皆さんに携帯してもらっている、緑色のカードにも記載されているものです。
この価値観、“私たちが大事にすべきもの”は三項目からなっています。
一つ目は、“多様な個性の尊重とチームワーク”を大事にしようということです。
多様な個性を認めて尊重するというのは、最近よく耳にするD&Iの“ダイバーシティ”に他なりません。
その上で各自の長所を活かしてより強力なチームワークを発揮しようというのは“インクルージョン”につながる考えです。
二つ目は、“誠実かつ迅速果敢な行動”を大事にしようということです。
常に誠実であることをこころがけ、スピード感をもってどんな困難にも勇気をもって立ち向かおうということです。
誠実であるということは、差し迫った状況における業務の判断の優先順位として掲げるSCQDE(※1)のSCQの徹底を優先することでもあると考えます。日頃、よくお話をしている“バッドニュースファースト”も、誠実かつ迅速な行動の一つとして捉えることができると思います。
三つ目は、“顧客・社会のニーズ実現への飽くなき挑戦”を大事にしていこうというものです。
顧客や社会が必要とするもの、言い換えると“社会課題”ですが、優れた品質と適正な価格を以ってその課題の解決に、あきらめずに挑戦し続けようというものです。二つ目で述べた、迅速果敢な行動をもって、あきらめずに挑戦していくことが、SCQDEのDとEをもたらすと思います。

次にもう一つの“勝ち”、勝負の勝ち負けの“勝ち”です。
現在策定を進めている新中期経営戦略では、私たち経営陣は“勝ち”という言葉を軸として人事戦略を検討しています。
中期経営戦略を策定する過程では多くの時間を費やして、様々な観点から議論をしていますが、戦略をまとめることが最終目的となってしまって、それが出来上がると何か一仕事終えたような気分に、得てしてなりがちです。
しかしながら、大切なことは策定したプランに沿って、その目標を下げることなく、いかに実行するかというところにあります。
中期経営戦略を絵にかいた餅としないように、“勝ち”にこだわり、こだわりぬいていく姿勢をもった組織として、中経の実行、目標の達成に挑んでいきたいと考えます。

今年は、是非、私たちが大事にすべき価値観をベースにして、勝負の“勝ち”にこだわる年にしていきたいという思いで、二つの“かち”について話をしました。
冒頭にスポーツにおいては、“勝ち”へのこだわりが強いことが、大切であることを話しましたが、是非この“勝ち”にこだわる組織として、中期経営戦略を実行し、目標を達成していきたいと考えます。
言葉で言うほど簡単なことではないことは分っていますが、難しいことであるからこそ、良い結果がもたらす達成感が大きく、そこにやりがいを見出すことが出来ます。

本年も皆さんとともに挑み続けていきますので、どうぞよろしくお願いします」。

三菱マテリアル株式会社 執行役社長 小野 直樹

■用語に開設
※1:「安全・健康(S)、コンプライアンス・環境保全(C)、品質(Q)、納期(D)、利益(E)」を表す。

(※資料提供:三菱マテリアル)


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