三菱マテリアル
新結晶構造の酸化スズの合成に成功
三菱マテリアルは、2022年9月より東京工業大学に設置された「三菱マテリアル サステナビリティ革新協働研究拠点」における共同研究の一環として、同社従業員の参画する東京工業大学の宮内雅浩教授らの研究グループが、このほど二酸化炭素を一酸化炭素に還元できる光触媒(光を吸収して化学反応を促進する物質)として、新しい結晶構造を持つ酸化スズの合成に成功した。人工光合成への応用が期待できる研究成果として注目されている。

従来、太陽光エネルギーの半分以上を占める可視光によって機能する光触媒の材料では、高価な金属元素の含有や毒性の問題を有する物質で構成されているなどの課題があった。近年ではある特定の結晶構造をもつ酸化スズが可視光のもとで光触媒として機能することが知られている。
同研究で合成に成功した新たな結晶構造の酸化スズでは、従来の酸化スズよりも幅広い可視光を吸収することができる。
また、光を吸収することによって生成された電子の還元力が強いため、二酸化炭素を一酸化炭素へ還元できる光触媒として利用できる可能性がある。
なお同社は、新たな結晶構造の酸化スズについて、蓄積したノウハウを有するシミュレーション技術を用い、その物質構造と特性を明らかにするプロセスにて貢献した。
同研究は二酸化炭素の利活用の一つとして、将来的には人工光合成システムへの応用が期待されている。

研究成果については、東京工業大学と共同プレスリリースを発表している。
■東京工業大学、三菱マテリアル共同プレスリリース(PDF 添付)
詳細はこちら
https://japan.otakaranews.com/pdf/20230315_mmc
■関連リリース(2022年9月7日)
三菱マテリアルと東京工業大学「三菱マテリアル サステナビリティ革新協働研究拠点」を設置
URL:https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/news/press/2022/22-0907.html
(※資料提供:三菱マテリアル)


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