神戸製鋼所
2023年度35名の女性新入社員採用
神戸製鋼所は、2023年度新入社員として35名の女性社員を採用した。
同社は、多様な背景や価値観を持つ人たちが職場で十分に力を発揮することが、組織全体の成長力の向上につながると考えており、ダイバーシティ&インクルージョンを推進している。
その活動の一環として、昨年度より女性活躍推進に向けた採用目標を策定し、今年度は事務系15名(約45%)・技術系6名(約10%)、基幹職技能系14名(約8%)の女性社員を新たに採用した。
また、外国籍社員の採用強化にも取り組んでおり、 今年度は5名の外国籍の総合職社員を採用した。

同社はグローバルな市場で多様な事業を営む企業グループとして、社会にとって“かけがえのない存在“であり続けるために、ダイバーシティ&インクルージョンの活動を加速させていく。

☆2023年度新入社員向け社長メッセージ

皆さん、入社おめでとうございます。
全社で271名を当社グループの新たな仲間として迎えることができ、大変うれしく思います。会社を代表して皆さんの入社を心から歓迎します。

新型コロナウイルス感染症が流行しはじめて丸3年が経過しました。皆さんは学生生活の多くの期間をコロナ禍で過ごされたと思います。様々な行動が制限される中で不自由な面もあったと思いますが、デジタルツールを活用したコミュニケーションなど、創意工夫をしながら有意義な学生生活を送られたのではないでしょうか。これらの経験は、これから社会人として、また仕事をしていく上できっと皆さんの強みになると思います。

さて、世の中ではコロナ禍、ロシア・ウクライナの戦争と、これらに影響を受けた物価の高騰など、これまでの常識が通用しないような変化が次々と起きています。また、カーボンニュートラル社会の実現に向けた機運は急速に高まっており、CO₂を排出する事業を持つ当社グループにとって、カーボンニュートラルへの挑戦は避けて通れない課題です。

この大きな変化を危機と捉えるか、或いはチャンスと捉えるかが重要です。わたしは、カーボンニュートラルなどの社会課題やお客様のニーズに応えることが、当社グループの使命であり、新たなビジネスチャンスでもあると考えています。当社グループは、素材系事業、機械系事業、そして電力事業と、多様な事業を展開する世界でも稀有な企業体です。多様な事業を有するということは、多様な技術、人材、マーケットを有しているということであり、それらを掛け合わせた総合力を発揮することで、新たな価値を生み出せる存在であると信じています。

当社グループは、大正時代に日本一の売上規模を誇った鈴木商店の製鋼部門として1905年に創業して以来、100年以上に亘り、事業環境の変化をはじめ、様々な荒波を乗り越えながら事業を発展させてきました。
そして、次の100年も持続的に発展し、「誇り・自信・愛着・希望」を実感できる企業になることを目指し、2017年から「Next100プロジェクト」活動を展開しています。この活動の中で、2020年に新たなグループ企業理念を制定し、KOBELCOが実現したい未来を「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界」と定め、KOBELCOの使命・存在意義を「個性と技術を活かし合い、社会課題の解決に挑みつづける」と定めました。これらは当社グループが目指すべき方向性を示し、判断の拠りどころとなるものです。

また、実現したい未来の達成や使命・存在意義を果たすための社員一人ひとりの行動の指針として、「KOBELCOの3つの約束・6つの誓い」も定めています。

本日は、これから皆さんが業務に取り組む上での約束事として、「KOBELCOの3つの約束」を紹介します。1つ目は、「信頼される技術、製品、サービスを提供する」という約束です。企業が存続し、持続的に成長していくためには、社会やお客様からの信頼を得ることが不可欠です。信頼は、単に時間の経過と共に回復したり醸成されたりするものではありません。信頼を得るために自身が為すべきことは何かを常に自問自答し、それを実践へと移すことが重要です。

2つ目は、「社員一人ひとりを活かし、グループの和を尊ぶ(たっとぶ)」という約束です。多様な価値観や働き方を尊重し、個性を生かし、チームワークを大切にするという当社グループに根付いている風土を大切にしてください。

3つ目は、「たゆまぬ変革により、新たな価値を創造する」という約束です。デジタルトランスフォーメーションなどの技術革新やカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが活発化するなど、事業環境は急速に変化しています。この変化に対応するには、皆さんの若い力が必要です。フレッシュな感性と柔軟な思考で、時代の変化を読み、感じたことを発信し、それぞれの分野で変革を起こしてくれることを期待しています。

本日から当社グループの一員となられた皆さんには、このグループ企業理念を胸に刻み込み、次の100年の歴史を創り上げる、という自負を持って、仕事に取り組んで頂きたいと思います。

最後に、自分の経験も踏まえ、わたしから2つの言葉を贈りたいと思います。
1つ目は、「目線は高く、但し現実には謙虚であれ」です。わたしが若手社員の頃に当時の上司から言われた言葉です。これから皆さんが働き始めると、日々の業務に追われ、仕事が面白くないと感じることもあるかもしれません。そんな時、自分の目標や理想を高く持っていると、何のためにその仕事をしているのか、何に向かって努力しているのかを思い出し、自ずと行動が変わります。そして、業務に対する見方が変わります。但し、理想を追い求めるだけではダメです。地に足をつけ、しっかりと現実を見ることも重要になります。

2つ目は、「仕事はコミュニケーションの積み重ねである」です。これはわたしが社長就任以来、色んな場で言い続けていることです。どんな仕事でも1人で完結できるものはありません。言い方を変えれば、コミュニケーション無くして仕事は成り立ちません。周囲とのコミュニケーションの質を上げ、コミュニケーションの量を増やすことが、仕事の効率を高め、相互理解を促進し、より良い成果を上げることに繋がります。コミュニケーションの積み重ねが好循環を生み出し、当社グループの組織や風土の礎を成していくものと信じています。これから皆さんは、それぞれの役割を担い、仕事に取り組む中で、時々この2つの言葉を思い出してみて下さい。

繰り返し申し上げている通り、当社グループは、「素材系事業・機械系事業・電力事業」と、多岐に亘る事業をグローバルに展開しており、世界中の産業や人々の生活に欠かすことのできない技術・製品・サービスを提供しています。皆さんはこれからどこの部署に配属されても、どんな職種に就いても、社会課題の解決に繋がる業務に携わることになります。

当社グループが取り組む社会課題には、一つの部門だけで完結できるものばかりではなく、多くの部門や部署が各々の専門性を発揮し、横断的に取り組むべきものが沢山あります。皆さんにも、これまで学んできたことやこれから学ぶことを活かし、周囲と協力し合いながら業務に励んで頂きたいと思います。是非、皆さんの持つエネルギーやアイデアを目いっぱい発揮して下さい。そして一緒に当社グループを盛り立てていきましょう。
皆さんの入社を心から祝福し、わたしからの歓迎の挨拶に代えさせて頂きます。
(神戸製鋼所広報資料引用)

(※資料提供:神戸製鋼所)


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