三菱電機
衛星データサービス企画へ出資
三菱電機、三菱UFJ銀行、ID&Eホールディングスの3社は、このほど衛星データサービス企画(SDS)へ出資した。
SDSは、衛星開発・運用、データ解析、コンサルティングに至る、衛星データサービスのバリューチェーンを構成する企業により、2021年6月に設立。国土・インフラ管理などに資する衛星データ解析情報を広範囲かつ継続的に提供することで、衛星データの活用市場の形成と拡大を目指している。
また、激甚化する自然災害に対し、衛星データを活用し、迅速に災害情報を提供するスキームの構築にも積極的に取り組んでいる。
さらに、日本の労働人口減少による人手不足対策として民間企業DX(デジタルトランスフォーメーション)への貢献、サステナブル経
営企業に対するESG観点での客観評価手段の提供など、衛星データが新たに貢献できる可能性を追求し、衛星データの解析プロダクトを通じて、社会課題の解決および安心・安全な社会の実現を目指している。

今回の出資を通じて、社会の衛星データの効果的な利活用をさらに推進するとともに、新たに三菱UFJ銀行が参画することにより、金融や経済活動における衛星データ活用にも積極的に取り組んでいく。

■各社の出資背景と取り組み
◇三菱電機
三菱電機は、SDSと共同で、内閣府のBRIDGEプログラム[2]のひとつである研究開発公募「日本版災害チャータの構築とその運用・実証・実用化に関わる研究開発」に応募し、採択された。
この公募は、衛星観測リソースを結集し、被災状況を広域に把握するための社会的な仕組みや体制の構築を目的としている。
また、三菱電機は、ESG分野への衛星データ利用推進にも取り組んでいる。
具体的には、衛星データの解析により、建物、廃棄物処理、農地、市街地等の変化情報を、客観的かつ定量的に把握し、これらの情報を自治体や企業へ提供して、ESGに関する取り組みや評価をサポートする。
今回のSDSへの追加出資により、これらの取り組みを加速させ、衛星データ利用の普及と市場拡大に貢献する。

◇三菱UFJ銀行
衛星データは、客観性、広域性、周期性などの特徴を有しており、オルタナティブデータとして大きな可能性を秘めている。
具体的には、インフラの現況やその変化、温室効果ガスの排出状況や変化などを客観的かつ定量的に把握することができるため、これらのデータを既存の金融サービスと組み合わせることで、短期的にはインフラモニタリング、中長期的にはカーボンクレジットな
ど、新たなビジネスモデルの創出に取り組む。
また、三菱UFJ銀行がSDSの枠組みに参画し、全国各地の中小企業から大企業までのあらゆる業界の顧客ネットワークを活用しながら、需要と供給をつなぐことにより、衛星データの利活用推進と社会課題の解決に貢献する。

◇ID&E ホールディングス
ID&Eグループ傘下の日本工営株式会社は、広域監視を得意とする衛星を活用した豪雨被害実態把握技術の開発、インフラモニタリングによる防災・減災事業に取り組んでいることから、2021年に迅速な災害対応のための衛星データ利用を目的として、SDSに出資した。
今回のSDSへの追加出資により、このような取り組みを強化し、大型衛星や海外衛星および小型SARを組み合わせることでID&Eグループ全体で、防災分野への貢献をより一層高めていく。

(※資料提供:三菱電機)


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