日立建機
ブラッドケン社が太陽光・風力発電事業者に出資
日立建機の100%子会社で、鉱山機械向け部品を製造するBradken PTY Ltd(オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州、CEO:Sean Winstone(ショーン ウィンストン)氏)は、このほどインド・コインバトール工場におけるCO₂排出量の削減を目的に、太陽光、風力発電事業者Continuum Green Energy (India)(コンティニウム社)グループのDalavaipuram Renewables Private Limited(ダーラヴァイプラム リニューアブルズ)とWatsun Infrabuild Private Limited(ワトソン インフラビルド)にそれぞれ0.49%と0.19%出資し、太陽光・風力で発電した電力の利用を2024年4月より開始する。これにより、コインバトール工場の電力消費量の約47%にあたる年間約13.8GWhをコンティニウム社から供給される太陽光発電と風力発電で賄う。
2022年12月に社外発表した太陽光発電事業者Enerparc AGグループからの太陽光発電による再生可能電力36%と合わせてコインバトール工場全体での再生可能電力比率を83%に引き上げ、年間CO₂排出量を約19,200トン削減する。

コンティニュアム社は主に商業・産業(C&I)消費者に向けて、再生可能エネルギープラットフォームを提供している。インドの再生可能エネルギー事業に特化しており、これまでに175社以上との取引実績がある。
インドは経済発展に伴い、電力需要は2030年まで年率平均4~5%(※1)増加すると見込まれている一方、慢性的な電力不足により、電力供給は不安定な状況。また、石炭での火力発電や自動車の排気ガスによる大気汚染が問題になっている。そうした状況下、インド政府は、再生可能エネルギーによる発電量を全発電量の6割とする目標を掲げており、再生可能エネルギーの導入促進計画として、2030年までに450GW(水力発電60GWを含めた場合510GW)の導入を目標にしている。

日立建機グループは、生産工程でのCO₂排出量を2030年度に45%削減(2010年度比)することを目標に掲げている。また、2050年までにバリューチェーン全体を通じてのカーボンニュートラルをめざしており、今後も、国内外の生産拠点とグループ会社のすべてで環境に配慮したものづくりを推進していく。

●用語の補足
※1:エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)およびJMKリサーチ社による予測。

■ブラッドケン社インド・コインバトール工場概要
・拠点名:Bradken India Private Limited
・所在地:Chettipalayam - Palladam Road, Orathukuppai Coimbatore, India 641 201
・従業員数:425人
・生産品目:ミルライナー(鉱山現場の選鉱工程で用いる鉱物処理装置の内壁に取り付ける鋳物製の消耗部品)

■コンティニウム社概要
・正式名称:Continuum Green Energy (India) Pvt Ltd
・代表者名(CEO):Arvind Bansal
・本社所在地:Delphi,C Wing, Hiranandani Business Park, Orchard Avenue Powai. Mumbai - 400076, India
・従業員数:約200人
・事業概要:再生可能エネルギーの発電

■日立建機について
日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカー。新車販売事業に加えて、部品・サービス、再生(部品・本体)、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、革新的なソリューションを顧客に提供する真のソリューションプロバイダーとして、ユーザーと共に成長をめざしている。
世界に約25,000人の従業員を擁し、2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は1兆2,795億円、海外売上収益比率は82%を達成している。

(※資料提供:日立建機)


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