お宝管理人56(語録)
コロナ感染報告が続々・・・!
2020.12.14・・・
製造関連業界にも新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化している。
企業の新着ニュースで見えてくるのは、「弊社社員の新型コロナウイルス感染について・・・」といったタイトル。社員のコロナ感染を報告する発表を頻繁に目にするようになってきた。
上場企業はコンプライアンスを順守するため、感染者の発表報道を迅速に行うため、情報入手は容易い。問題は非上場企業。
中小零細企業に至ってはなんの発表も無く、実際には感染している従業員が社内に居ても、本人に自覚が現れなければ感染していることは知る由もないのが現状。
それは一般人も同様。自分の体に異変がなければ、誰もが自分は大丈夫と信じてしまう。
正直言って、もうここまで来るとすでに歯止めが効かない状況に陥っていると判断せざるを得ない。

幸いなことに自分は現時点で体調に異変はない。
8月に会社が倒産して以来、しばらくの間自宅待機を余儀なく強いられた。いま考えれば、それによって感染リスクが解消され、感染せずに済んでいるのかもしれない。
本来であれば、こんなことしている場合ではないが、かと言ってこんな時に出歩いて感染でもすればもっと大きなリスクを背負うことになる。
焦っても仕方ないし、それに今回のコロナで業界自体もすっかり様変わりしつつある。

展示会や商談はすべてテレビ会議に切り替わり、以前のように脚で情報を入手する時代はすでに終わった感もいがめない。
プライベートショーにしても、主催者は利益を追求する目的が根底に宿るため、検温やマスク、フェイスシールドの着用を義務付けるなど、感染リスクを徹底しているが、肝腎な来場者の出足は何処も鈍くならざるを得ないのが実情。
現状打破に向けてどうにかしたい・・・、何かやらなければ・・・、今は誰もが悲壮感に打ちひしがれている。
自分も他人事ではないが、どもがいてみたところでこの状況ではどうにもならない。
みんな生活がかかっているため、ジッとしてられないのは誰も一緒。

しかし、こんな時にヘタに動けば災いはさらに大きくなり兼ねない。
こんな時だからそこ、今まで見えなかったことが見えることもある。
工作機械業界も今回のコロナで大きく様変わりしている。
おそらく、コロナが終息しても今までの様な状況にはならないのではないかと感じる。

その一方で、引き籠り生活が長くなると自分を振り返る時間も多くなった。
そうした時間を過ごすことにより、新たな発見も暫しある。
一生懸命汗水流すことだけがベストとは限らない。
何もせず、何も考えず、ただ単にゴロゴロ過ごしても1日は所詮24時間。
大切なことは過去を振り返るのではなく、未来に向けて何を成すべきか、何ができるか、できる範囲で試行錯誤するしかない。
そういう意味では、コロナで自粛している時間を自分なりに満足している。
何もしていないにもかかわらず、以前より毎日充実した時間を過ごしている。

それと・・・
引き籠り生活を続けていると自分の未熟さや勉強不足も大いに実感する。
わかっているようでも解っていないこと、知らなかったことも多々あり、毎日が勉強の連続でまるで受験生のよう。
年が明ければ受験シーズンが始まり、学生さんはきっと今頃は受験に向けて猛勉強している最中だと思う。
しかし、勉強は学問だけではない。
勉強は学生さんだけではなく、人生もまた受験勉強みたいなもの。
ただ一つ、学問と人生の最大の違いは、学問には正解があるが、人生には正解はない。
つまり、答えは自分で見つけ出すしかなく、誰も正解を教えてくれない。

それは人だけでなく、企業も同じ。
今日では上場企業でもいつ倒産するかわからない。
今回の流行病で大多数の業界が大打撃を食らった。
飲食店などが特に大きな被害を受けているが、それは製造業やモノづくり業界も一緒。大半の企業が大きな打撃を受けている。
製造業においてはインダストリー4.0が大きな変革期と捉えられてきた。
しかし、今回のコロナ騒ぎにより新たな苦境を強いられることになり、おそらく数年後にはこれまでと全く異なった異次元の状況が予測できる。
そうしたことを考慮すれば、コロナの自粛期間は次の脚固めをする良い時間にも思える。
ただ我武者羅に動くだけではなく、じっくり腰を据えて次の時代を見つめる時間、それを神様が与えてくれたようにも思える。
この時間をどう過ごすか・・・
そしてその結果は、おそらくコロナが終息した時に明暗となって表れてくると感じる。

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