三菱重工工作機械が超薄型精密位置検出器を発売!
三菱重工工作機械は、機械の位置決め・送りなどをデジタル検出する超薄型の精密位置検出器「MPFAシリーズ」を開発、7月から半導体・液晶製造装置や食品機械など幅広い分野に向けて販売を開始する。
同シリーズは、工作機械向けに販売してきたMPスケールの特長を活かして開発。スケール部分を薄型にすることで、軽量で巻き取り可能なテープ式とした。
また、コストを抑え、低価格を実現。これまで以上に高精度・高速な制御を求める産業機械分野の需要に応えていく。

倉庫内の搬送装置を駆動するなど、産業用モータにはボールねじで直線運動に変換する方式でエンコーダ付きのサーボモータが採用されていた。近年、これら搬送装置や移動ロボットはもちろん、半導体・液晶製造装置や食品機械など、さまざまなシーンでより高速・高精度な制御が求められている。
従来の限界を超える方式として、コイルと磁石で駆動するリニアモータと精密位置検出器を組み合わせた駆動方式の需要が高まりつつあります。

MPFAシリーズは、リニアモータの高精度な位置検出に最適なスケール。
分解能0.1μm、応答速度30m/secと高分解能・速度を実現。従来10㎜程度あったスケール部分の厚みを、テープ式を用い0.4㎜まで薄くした。
これにより、リニアモータのステージ(台)の中に入る薄型のスケールとなっている。
また、完全非接触構造にしたことで経年変化による精度劣化を無くし、長期的に高い精度の位置検出を可能にした。

工作機械には、長時間かけて精度高く加工することが求められるため、短時間で連続した生産が求められる産業用機械向けのスケールよりも高精度な位置検出器が用いられている。
また、加工時に切りくずや油などが発生するため、環境にも強い検出器と必要とされている。
MPFAシリーズは、これら工作機械市場のニーズに対応した既存検出器の特長を継承。電磁誘導方式を採用してゴミ・油・結露などの環境に対する耐久性を有し、高精度な検出器となっている。

さらに、新シリーズは、パソコンに接続するだけでスケールとヘッド間の隙間や現在位置を数値表示できるモニター機能"MP VIEW"を標準装備。組み立て時の調整や保守にも寄与する。

三菱重工工作機械は、これまで培った革新的な製品とノウハウを用いて、より幅広い分野へのソリューション提案に努め、お客様とともに「ものづくりの未来を創る」ことを目指し、邁進していきます。


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