スギノマシン
早月事業所のテスト設備をリニューアル!
スギノマシンは、超高圧水で物体を切断・加工するウォータージェットカッタの主力生産工場である早月事業所のテスト設備をリニューアルし、最新技術を織り込んだテスト設備を製作した。加工の高速化や3次元加工への対応など、年々高度化する要求に迅速なテスト対応を行えるようにした。

ウォータージェットカッタは、難削材、セラミックス、CFRP等の新素材、また、新規開発中の材料など加工難易度が高い素材への対応が求められ、導入に際しては加工能力の把握や生産計画の策定など正確な事前テストが欠かせない。
近年、ウォータージェット加工は高速、高圧、3次元への対応がトレンドになっており、同社は最新技術を投入したテスト設備を製作し、個客に最良の結果を提供する目的でテスト設備をリニューアルした。

新規開発したウォータージェットカッタ「NC-5AX DUAL」は、高品位な立体加工とテーパーレス加工を1台で実現、超高圧ポンプの吐出圧力600MPaに対応する。
また、今春モデルチェンジしたVARUNA®(ヴァルナ)は、必要機器をコンパクトにまとめたオールインワンを継承し、性能向上と機能を追加した。
2台の最新ウォータージェットカッタは、いずれもスギノマシン商品としての統一感を意識したデザインを採用。すでにテストサイトへ設置完了し、順次テスト加工の受け付けを開始している。

■ウォータージェットカッタ「NC-5AX DUAL」の特長
(1)立体加工とテーパーレス加工がスムーズ
最新のNCコントローラを採用し高速5軸加工を可能にするとともに、軸構成の異なる5軸ヘッド×2種を1台に集約し、立体加工とテーパーレス加工がスムーズに行える。

(2)600MPa対応で加工時間を短縮
超高圧ポンプを高圧化し600MPaに対応した。
高圧化することで全般的に加工能力が向上するが、特に厚板での切断速度向上が見込める。

(3)新開発の小型アブレシブ回収装置により、労力低減・作業環境改善に貢献
新開発の小型アブレシブ回収装置は、投入したアブレシブを自動排出する。
設置スペースを最小限に抑え、排出作業の労力低減と環境改善に貢献する。

(4)IoT機能搭載で、安定した運用が可能
IoT機能を搭載。超高圧ポンプの運転状況を遠隔監視し、異常の予兆監視を可能にした。
突然の機械停止を回避し安定した運用を実現する。

■ウォータージェットカッタ「VARUNA®」の概要
(1)9年振りのモデルチェンジ
コンパクト、オールインワンモデルとして研究機関や学校教育の場で好評を得ていたVARUNA®を、基本コンセプトを継承しつつ9年振りにモデルチェンジした。

(2)最小限の入力作業で、ウォータージェット加工が可能なモードを追加
四角、丸、直線のよく使う形状をプログラムレスで加工できるモードを追加した。

(3)切断速度向上により加工時間を短縮
超高圧ポンプの吐出圧力を従来の300MPaから380MPaへ上げることにより、切断速度が向上し(同社比20%)加工時間を短縮できる。

(4)騒音や研磨材飛散防止により作業環境改善
装置全体をボックス構造とし、騒音や研磨材飛散防止により作業環境を改善した。

(5)自己診断機能を搭載し、保守作業をサポート
自己診断機能により、加工機自らが超高圧ポンプの各部に設置したセンサーの数値を測定し、健全性を確認できる。
異常停止する前のわずかな兆候も確認できるため、ウォータージェットに不慣れなユーザーの保守作業をサポートする。

■同社HP参照 http://www.sugino.com

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