SEMI
新規ファブ建設により装置投資額が急増!
SEMI(本部:米国カリフォルニア州)は6月22日、最新World Fab Forecastレポートで、世界の半導体メーカーによる19の新規量産ファブ建設計画が今年中に着工し、2022年も新たに10の建設計画が着工されることを明らかにした。
これは全世界で加速する半導体需要に対応するためで、需要拡大は通信、コンピューティング、ヘルスケア、オンラインサービス、車載など幅広い市場に及んでいる。

SEMIのプレジデント兼CEOのアジット・マノチャ(Ajit Manocha)氏によれば、「世界的なチップ不足に対応するために、29の新規ファブによる装置投資額は、今後数年間にわたり合計1,400億ドルを超えることが予測されます。中長期的には、ファブ生産能力の拡大により、自動運転車、人工知能、ハイパフォーマンス・コンピューティング、5Gから6Gへの通信など、新たなアプリケーションに起因する半導体への旺盛な需要に応えることができるでしょう」と述べている。

地域別では、中国と台湾がそれぞれ8のファブ建設を着工し、最多の建設件数となる。
続いて南北アメリカの6、欧州/中東の3、日本と韓国はそれぞれ2となる(図1)。
ウェーハ口径別では、300㎜ファブが2021年に15、2022年に7と最多となる。
2年間に着工が予定される残りの7のファブには、100㎜、150㎜、200㎜のものがある。
これら29のファブの生産能力は、200㎜ウェーハ換算で最大月産260万枚になると考えられる。

分野別のファブ計画着工数については、2021年~2022年に着工する29のファブの内、15がファウンドリであり、その生産能力は200㎜ウェーハ換算で月産3万枚~22万枚。残りの4のファブはメモリーで、その生産能力は200㎜ウェーハ換算で月産10万枚~40万枚が予測されている。
多数の半導体メーカーが新規ファブ建設に今年着工する計画だが、着工から装置搬入フェーズに至るまでには最大2年が必要なため、そのほとんどが2023年に装置への投資を開始する。しかし、いくつかのファブについては来年前半に装置の搬入を開始する可能性も出ている。

World Fab Forecastは、現時点で2022年に10の量産ファブの建設が始まるとしているが、この数字は今後半導体メーカーが新たなファブ計画を発表し増加することが考えられる。
レポートでは、ファブの建設投資と装置投資に加えて、生産能力、製品、テクノロジーについても、2021年から2022年にわたって予測している。
World Fab Forecastでは、2021年および2022年に建設が開始される29のファブに加えて、同時期に建設が開始される実現可能性の低い8のプロジェクトも収録されている。
最新World Fab Forecastレポート等の入手については、SEMIカスタマーサービスまで問い合わせを→ jcustomer@semi.org

※本情報は、SENI広報史資料を参考に記事及び図を掲載しています。



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