ニコン
シャープとバイオミメティクス技術に関する共同開発契約締結!
ニコンとシャープは、バイオミメティクス(生物模倣)の技術実装に関する共同開発契約を締結した。
同契約により、シャープがさまざまな家電に搭載する「ネイチャーテクノロジー」の知見と、ニコンが持つ超精密な微細加工技術を組み合わせることができ、防汚性や撥水性、抵抗低減などの新たな性能を持つ表面形状のパーツを生み出すことで、多様な製品への機能付与を目指していく。

シャープは、生物の模倣を通じて獲得したバイオミメティクス技術をネイチャーテクノロジーと称し2008年より研究開発を進め、暮らしにも環境にもやさしい家電製品群に応用してきた。ネイチャーテクノロジーはエアコンの室外機や空気清浄機など、すでに10カテゴリー以上の製品のパーツに用いられ、基本性能の向上や消費電力の削減などに効果を発揮している。

ニコンは、中期経営計画で注力する成長領域の一つとして掲げる「材料加工事業」において、リブレット加工での事業展開を目指し、さまざまな検討や企業との提携などを進めている。
リブレット加工は、バイオミメティクスの考え方を取り入れたもので、レーザーと微細加工技術を組み合わせ、流体と接触する面にサメの肌を模した形状を形成する。これにより、液体や気体の不規則な流れによる摩擦抵抗を低減し、さまざまな産業機器のエネルギー効率を向上させることができる。

シャープとニコンが実施した共同実験において、エアコン室外機のプロペラファンにリブレット加工を施すことで、一定の省エネルギー効果が得られることを確認している。
両社は今後、バイオミメティクス技術の2023年度中の実用化を目指し、共同開発を継続していく。


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