北川鉄工所
低価格新型ウォーターカッター開発
北川鉄工所は、カッティングプロッターからのステップアップを提案したバリューモデルの低価格な新型ウォーターカッター「APLCシリーズ」を開発した。
同機は、ウォーターカッターの入門機としてゴム・パッキン加工に特化した低価格マシン。操作が簡単なうえ、コンパクトサイズでコストパーフォーマンスに優れている。

同社の調査によれば、厚さ3㎜のジョイントシートで複雑形状製品を無人運転で多数個取り加工した場合、既存のカッティングプロッター(4軸制御、超硬刃使用)で約1時間10分(形状、個数、回数より異なる)を要するのに対し、ウォーターカッター「APLCシリーズ」では約25分と加工時間を飛躍的に短縮した。
また、時間あたりのランニングコスト単価は、カッティングプロッターが1,400円(23.4/分)に対し、ウォーターカッターでは459円(7.7円/分)、さらにランニングコストでは、カッティングプロッターが2,574円(超硬刃含む)、ウォーターカッターでは、195円だった。

カッティングプロッターのデメリットは、R10以下の曲線加工が不可能なほか、刃折れがあるため無人運転が難しく、そのうえテーブルマットの交換など交換部品の年間費用が高い。
一方、ウォーターカッターのメリットは加工形状の制限がなく、刃折れ、摩耗が無く無人運転が可能。しかも、テーブル金網の交換など、部品の年間費用が安価であるため経済性に優れている。

新型ウォーターカッター「APLCシリーズ」は、テーブルサイズ1300×1300㎜と2000×1300㎜の2機種。テーブル高さは700㎜と女性でも簡単に作業が行えるほか、テーブル奥の加工製品のピックアップも容易に行える。
操作はタッチパネル方式によりデータの呼び出しがスムーズなほか、ノズルの移動、ON/OFF、増圧機の起動、非常停止のみスイッチ入力など、シンプル構造によりヒューマンエラーの発生しにくい操作性を実現した。

このほか、ゴム加工に特化したウォーターカッター専用CAD/CAM「CutPartner Light」により、パッキンやガスケットの作図を簡単に作成できる。作図した図面を登録すれば、最適なCAMデータをワンクリックで作成でき、作図データを一度登録すれば、何度でも簡単に読み出しできる。カッティングプロッターでも採用されているシステムのため、抵抗無く操作できるほか、追加オプションとしてオートネスティング機能(歩留まり補正機能)も用意されている。

※「APLCシリーズ」の詳細は下記を参照
https://prod.kiw.co.jp/tokki/water-jet/2642.html

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