三菱電機
パワー半導体モジュール発売
三菱電機は、家電用インバーターを駆動するパワー半導体モジュール「SLIMDIPTM」シリーズの新製品として、熱抵抗とノイズの低減を実現した「SLIMDIP-X」を2月18日発売した。家庭用エアコンや洗濯機、冷蔵庫などの家電製品のインバーターシステムの設計簡素化および小型化に貢献する。

「SLIMDIP-X」は、放熱性を改善した絶縁シートを採用し、チップ接合部・ケース間の熱抵抗を従来製品比(※1)で約35%低減、定格電流を20Aに拡大した。これにより、RC-IGBT(※2)のチップの温度上昇を抑制し、インバーターシステムの放熱設計の簡素化に貢献する。

新製品は、RC-IGBTの低ノイズ化技術により、基板上のノイズ対策部品の削減が可能となり、インバーターシステムの小型化・低コスト化に貢献する。

定格電流を拡大しつつ、製品の外形寸法およびピン配置など、「SLIMDIP」シリーズでのパッケージ互換性を維持したことで、幅広い容量帯でのインバーターシステムの設計時間の短縮に貢献する。

三菱電機は、スイッチング素子とその駆動・保護を行う制御ICを内蔵したトランスファーモールド構造のインテリジェントパワー半導体モジュール「DIPIPM」を1997年に製品化した。家庭用エアコンや洗濯機、冷蔵庫などの家電製品や産業用モーターのインバーターに多用され、インバーターシステムの小型化、省エネ化に貢献している。
今回、小型サイズの「SLIMDIP」シリーズにおいて、絶縁シートの改善とノイズ低減を実現した「SLIMDIP-X」を投入したことで、家庭用エアコンや洗濯機などの家電製品のインバーターシステムの設計簡素化と小型化に貢献する。

※1:SLIMDIP-L
※2:Reverse Conducting-IGBT=IGBT とダイオードを 1 チップ化したもの



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