三菱電機
令和4年度「第70回電気科学技術奨励賞」受賞
三菱電機は、「電力用絶縁開閉装置のSF6ガス使用量を削減する環境負荷低減技術の開発」に関する技術が、令和4年度「第70回電気科学技術奨励賞」を受賞した。受賞式は、11月25日(金)に学士会館で執り行われる。

電力を安定的に供給し、異常発生時には電力系統を保護するために電流を遮断する、信頼性・安全性の高いSF6ガス絶縁開閉装置が発電所や変電所に設置されている。
同装置は、電流遮断を行う際、電極間に発生するアーク放電(※1)に高圧ガスを吹き付け、発生したアークを消滅させるもので、遮断性能や絶縁性能に優れている一方で、地球温暖化係数が高いSF6ガスの使用量削減が求められていた。



三菱電機が第70回電気科学技術奨励賞を受賞した「電力用絶縁開閉装置のSF6ガス使用量を削減する環境負荷低減技術の開発」は、高圧ガスを吹き付けるノズルの一部に新たにアーク冷却材を採用し、ガス圧力を高めて吹き付けることで、一気にアークを冷却・消滅させる。これにより、従来比で電流遮断性能を25%向上するとともに、開閉装置の遮断ユニットを従来の2つから1つに削減して小型化することができ、温室効果の高いSF6ガス使用量を半減する。この開発技術と環境負荷低減効果への取り組みが高く評価された。

「電力用絶縁開閉装置のSF6ガス使用量を削減する環境負荷低減技術の開発」には、三菱電機株式会社 先端技術総合研究所の堀之内 克彦氏、佐藤 基宗氏、久保 一樹氏3名が携わった。

■用語の解説
※1:電極間に導電性の高温プラズマが発生する現象。遮断時、通常では伝導性のない気体中を電流が流れる。

(※資料提供:三菱電機)




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