ヤンマーHD
GHP向け故障予測技術をDaigasグループと共同開発
ヤンマーホールディングス(ヤンマーHD)のグループ会社であるヤンマーエネルギーシステムは、大阪ガス、Daigasエナジーと共同で、ガスヒートポンプエアコン(GHP)における新たな故障予測技術を開発した。これにより、対象の部品について予測精度を飛躍的に向上させ、さらなる故障未然防止やメンテナンス保全業務の効率化が可能となる。
3社は引き続き、顧客が安心して使用できるGHPの普及に努めていく。

ヤンマーエネルギーシステムは、省エネと節電を両立するガス冷暖房システムである高効率ガスエンジンヒートポンプ(GHP)を開発し、1987年の空調システム販売開始以来累計35万台以上を販売している。
一方、顧客に長く快適に使用し続けてもらえるよう、これまでのノウハウを生かして故障未然防止手法を開発・提案してきた。
アフターサービスにおいても、1984年に遠隔監視サービスを開始し、現在はコンタクトセンターを設置して顧客満足度の向上などに取り組んでいる。



同社は2022年4月から大阪ガスおよびDaigasエナジーと共同でGHPの故障予測技術の開発を進め、このほど従来技術では故障予測が困難だった部品の一部を対象に、機器内部データ(※1)を活用した新たな故障予測技術を開発した。
大阪ガスが保有するGHPのビッグデータとヤンマーエネルギーシステムが保有するGHP機器内部データを活用し、機械学習技術により独自に構築した「予測モデル」を用い、故障時に影響が表れるデータの予測正常値と実値の比較をすることで故障を予測する。
本技術の活用により、対象部品の故障予測精度が飛躍(※2)に向上することを確認している。
これにより、より早く適切に事前修理が可能となり、さらなる故障未然防止、メンテナンス業務の効率化が可能となる。
今回、開発した故障予測技術を活用し、対象機に対する予測保全活動を開始している。

今回の開発で得た予測モデル作成の知見などを他部品の故障予測にも展開することで、GHPの故障予測精度のさらなる向上に取り組むとともに、また、重要部品の余寿命を予測する技術の開発による適時の交換提案や、故障が発生した際に故障部位を即時に特定する技術の開発による早期復旧などにも取り組んでいく。

■用語の補足
※1:ヤンマーESの機器の設計ノウハウデータ、遠隔監視システムからは発報されない内部制御に使用するデータなど。
※2:対象部品の故障予測的中率が平均31%→74%へ43ポイント向上。

(※資料提供:ヤンマーHD)


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